先日、例の社長から解体現場で拾って来た竿を頂きまして、その中に東作のものが
ありました。
それはフライロッドだったのですが、改造してベイトロッドに出来ないものかと
いつもの師匠のとこに相談に行ってきました。

いつもどおり、こんなアテで飲んでおりました。

持って来たものを見せると、これは戦後の進駐軍向けに作られた大量生産品で
いわば兵隊向けの日本のお土産だった品だそう。
あつらえ品の竿ではなく、沢山作らされていたものらしいのです。
要は作った店が東作だとしても、これは駄物だ。という判断でした。
な〜んだ。。。とちょいがっかりだったのですが、大先生はこの手のものを持って
いらっしゃいました。

これはキラク製の進駐軍向けのバンブーロッド。
やはりこれも大量生産されたものでグリップが透明の樹脂製で出来ており
中に、いい加減な毛針が数個入って売られていたものだそう。
これもまた、駄物に分類されるのですが、なにげにこれはこれでイカす魅力があります。
持って行った東作も、そんな観点から見ると、イケてきます。
ほっほお〜〜〜

さらにこれ。日満特許と書いてある、日本が満州国を統治していたころのリール。
まんま舶来品のパクリなんですが、これもこれでなんか雰囲気がありました。
何の役にも立たねえ。そうですが。
なんかいいなあ日満特許。

さらにこれ。
A&F、そうですアバクロが出していた、PASSPORT RODという、箱がパスポートサイズの
パックロッド。こんなもの何に使うんだ?トラウトかな?
ってほどのものなんですが、これもこれでなんかいいんですよ。
何とも言えない駄物感っていいますか、それはそれである、存在感。
小継ぎのパックロッドって、チョロッツアンな雰囲気でいいんですよ。
なんか集めたくなります。
駄物といえど、それを作り出すものの熱意と情熱が50年以上もの時を得て
本物の駄物になってしまっているところがニクいわけでして、僕はこういうのが
大好きなのです。
本物って言うのは本物としての威厳と、その世界をリードして来た頂点の偉大さは
もちろん素晴らしいと思いますが、それを目指すどころか違うベクトルで形になった
結果、これはこれで、独特の世界観が生まれている。
そんな経緯がなんだか夢があっていいなあ、と。
本来であれば(常識であれば)、東作でバンブーベイトロッドをあつらえてもらって
使うこともいいのですが
こうした、たまさか社長が現場で拾って来て事務所にころがしてあったあったこいつを
よりかっこ良く化粧直しして使うのが、自分らしい生き様、釣り様、
なのだと思った次第です。
本物の駄物
響きますね。
好きな言葉です。
やはり駄菓子育ちの我々的には「駄」なものに安心感を覚えるのでしょうか。
駄物の「駄」
駄菓子の「駄」
あと、駄目の「駄」
なんかいいなあ〜「駄」笑
むしろ自分が東作であつらえてもらうなら、ハゼ竿と小物竿かな。
でも使う釣り師が「駄」だから、結局「駄」なんでしょうね。
posted by sexysugi at 01:48|
日記
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