2017年05月17日

たなご釣り

先日、千葉のとある池へたなご釣りに行ってきました。
ここは初めての場所だったのですが、近年生息が減りつつあるたなごが沢山いる
とのことで先生方に付いて行ってきました。

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場所はこんな池。
そこにはキラキラと煌めく、小さなたなごが沢山いました。

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こんな感じで、池の縁で小さなウキを凝視していると。

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はい釣れた。
小さな針に小さくエサを付けて、微細なアタリを短い竿でピシッと合わせます。
この「ピシッ」がたまらんのです。

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ざっと150匹ほどでしょうか。
釣っている最中もタナを合わせて3センチくらいの小さいのから5センチ弱くらいの
サイズを釣り分けたり、小さな世界で結構エキサイティングな釣りなのです。

50年ほど前は小さな池や田んぼの用水路など、どこでもいた。
と言われていますが、環境の悪化と水生生物の生息環境が限られていく事実を
かみしめると、これもまた贅沢な遊びなんだなと感慨深い思いです。

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知り合いの家(定食屋さん)にもどり、宴タイム。
春の千葉の産物を頂きます。大多喜のたけのこに、木更津のマテ貝。
毎年やっている四季の食材。
これらをアテにキンミヤに炭酸、レモンでやります。
これもまた楽しみのひとつです。

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たなご釣りの仕掛けはとても小さく、そしてとても凝っています。
美しい仕掛けに竹製の出来た小さな竿。
箱や竿袋、全て日本のもの。
江戸時代から伝わる遊び人の為の古典釣法の道楽です。

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ひとつひとつが粋なんですよ。

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小さなたなごのサイズを狙う時はこのような手で針先を研いだ特製のたなご針も
ありまして、これなら1円玉に乗るくらいの極小サイズのたなごも釣ることが出来ます。
世界にただひとつ、日本ならではのこの釣りの美学。
時間が止まります。
その過去を経験したことはありませんが、タイムスリップした気分です。



かつて広尾の有栖川公園で、僕が小学生の頃の時分にグラスのヘラ竿に練りエサで
コイ釣りをやっていて、そこでたまたま小さな竿と仕掛けでクチボソを釣っている爺さんを
見かけました。
その爺さんの手返しとその小さな魚を釣るテクニカルな姿に一発で感化されて
7尺くらいの渓流竿に小さな唐辛子浮き、そしてたなご針にアカムシエサで
僕もクチボソ師に転向する。という経緯がありました。
道具の全てがコンパクトで、バックパックに全部入れて自転車で出かけるのも
用意だったのもお気に入りの理由でした。
で、釣るとなると、これまたアワセが難しく、なかなかキャッチ出来ないのも
のめり込む原因になってました。

まあ、子供の頃から背伸びなんで爺さんレベルの遊びがカッケーと憧れて
やったわけなんですが。。。

そんな、僕がのめり込んだ、そしていわゆる外道としてのレッテルのあったクチボソも
今や見かけなくなった、という話を聞きました。
なんだか35年くらい前の話ですが、時間と共に何か失われていく、そんな気がしました。
もちろん、人間の食用でもなんでもなく、いようがいまいが何の利害も無い魚ですが
もともとは存在していた魚や水生動物が人の記憶にも残らないまま種族が消滅していく
というのが、ちょっと切ない気分にさせられます。


たなごはその当時から有栖川公園には生息していませんでした。
池の底は実際に入ったことがあるのでヘドロだったと記憶しています。
誰かがそこに放流したとしても、恐らくそこに生きることすら出来なかったのでしょう。

それが僕の釣りの原点です。
posted by sexysugi at 03:57| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする